+screaming at the sky+ -4ページ目

夢は自分で叶えるもの

as always

トイレで用を足していると、携帯に海外から電話がかかってきた。
その国番号がどこの国のものか、すぐには思い出せなかった。
試しに電話に出てみると、相手は懐かしい名前の都市名を言っている。
インドのIT都市、バンガロール。

ドアを開けるとそこには褐色の肌をした若者が立っていた。
悪い人間には見えなかったので、ルームサービスかもしれない。
と思った。手には薄いクリアファイルを持っていた。
話を聞いていると、どうやらこのホテルに隣接している土産屋の店員のようだった。
日本に帰国する前にどうしても連絡をとりたかった人がいて、
ホテルには客が使える電話がなく、その土産物屋の有料電話を借りたのだった。
それが、オードビルという都市にいるはずの相手に、何十回もかけてもつながらず、
その間にそこの店員と話をして時間をつぶしたのだった。

店員の一人が、自分が日本人で、グラフィックデザインの仕事を
していることを伝えると、自分もグラフィックデザイナーで、
日本で働くのが夢だと熱く語られる。俺の夢を叶えてくれないか?
と言うその若者に、ベストは尽くすよと伝えると大はしゃぎをして、
リキシャのオモチャをくれた。

どうやらそのクリアファイルには履歴書が入っているようだった。
急いで家に帰って持ってきたようだった。預かっておくよと言うと
それは困ると言うから、どうして良いかわからず、
明日空港に朝早くいかないといけないから、もう寝るよ。と。
自分の名刺を渡してドアを閉めた。

どうしてあの若者が俺の宿泊している部屋番号を知っているのか、
ドアを閉めてから不思議に思った。きっとホテルのスタッフが教えたのだろう。
やはり、こんな国は1秒でも早く出なければ。そう熱望した。

帰国してからこの一年以上、何度かインドから電話がかかってきた。
電話に出ると切れるので、会話という会話はなかった。
オードビルから連絡が来ることはない。

「日本で仕事したいんだ。仕事をくれないか?」
とその若者が言う。日本は不景気でそれは難しいよ。
インドの会社の支社がきっと日本にあるはずだから、
連絡をとってみなよ。そう言うと「OK」と言って電話は切られた。
これでインドとの縁が切れると良いのだけれど。

トイレに入っているタイミングで電話をかけてくるなんて、
本当にインドっていう国は。






美しさより

2747
2747

完全に自分のスタイルを破壊することは難しいけれど、
一つタッチ変えるだけで雰囲気が変わる。

絵柄がよく変わって驚かれるけれど、
同じような絵を書き続けるのは、自分には向いていない。
飽きてしまうし、手癖だけで描けてしまうものなんて、
退屈だ。

デジタル加工した作品を今年に入ってつくって来たけれど、
そろそろアナログな手書きの作品をつくる。
デジタルでは表現できない、ドロッとした重みのあるものを。


できるだけシンプルに

CD Label


言葉も浮かばず、絵を描く気分にもならないのは、
毎年この時期に自分に起こることで、単純に怠けているのか、
またはそういう時期、またはリズムなのか。まだ答えが出ない。

客観視してみると、今は環境を整えることに時間を割いているようだ。
経済的基盤もその一つだし、絵を描く環境もその一つ。
35年近くも生きていると、いろいろなものが身の回りに蓄積されていくから、
その中から必要なものを取り出して、できるだけシンプルになるように整理している。

自分を高めていく環境は、誰かがつくってくれるものではないし、
誰かがつくったものであれば、尚更注意が必要になってくる。

今月の中旬に再び山へ。中心にあるべきものを中心に戻すには、
大自然に触れ合うことが最高な方法の一つ。






それ以上に考える必要はない。

gothic area
2008 Barcelona

現在、自分はプロジェクトマネージャーとして働き、
一日でも早く一人前になれるよう日々訓練を重ねている。
こう言っては少し大げさではあるけれど、毎週のように修羅場を経験し、
自分の未熟さを感じ、悔しい思いをしている。
芸術家にとってそれが必要なことか? と問われれば、
「20世紀の芸術家には必要なかったことかもしれない」
そう答えるだろう。

それ以上に考える必要はない。

この不景気の中、自分の周辺の音楽や芸術家が、希望を捨てずに闘っている。
「良いものをつくれば、金は後からついてくる」
そう言って考えようとしない傾向のある自分は、
いつかオカマの占い師に言われたように、
“考えているようで、考えていない”人間なのかもしれない。
しかし、中心をとれば、それ以上考える必要も、話す必要もなくなるのでは。
そう思うこともある。

芸術や音楽をビジネスにすることに、興味がない。
それより、誰かの力や光になることが重要だと考えているから、
それ以上のことは考えない。







やっぱりめでたい!

darkness in us

ここ数日、友人に子供が出来たり、結婚したりと。
めでたいニュースがあり、自分のことではないのに、
緊張してソワソワしたりしている。
幸せそうな人たちを見ているのは、良いものだ。

でも、「いつまでも幸せに」
なんて言葉はかける気がしない。
人生は、今まで通り、もしくは今まで以上に苦しく、
悲しいことがやってくる。人生が苦であることはかわらないのだ。
それをその家族で助け合い、乗り越えていって欲しいな。と。

そういう人生を共に歩んで行くパートナーと出会えたことは、
やっぱりめでたい!


↓ランキング参加中、ぽちっと清き1票!!。
b

普遍的価値と商業価値の狭間で

_PKY0184
photo:koki Yamashita


今年、自分を待ち受けていたのは、
今まで背を向けて来たモノに向き合う機会だった。
実際は、全てが「いつか」自分が逃げて来たものなのかもしれない。

この世で与えられた課題から逃げても、
必ずそれは、再び自分の前に立ちはだかる。
だから、できるだけ目の前の課題と向き合い、
乗り越えていかなければならない。

この数年感、商業価値よりも普遍的な価値を重視して活動をしてきた。
そこに迷いはなかったけれど、経済的な問題にぶつかった。
そして、何かの流れで商業価値が求められる世界に身を置くことになり、
人々の心と金が動いていく様を、今は見ている。

その二つを共存させ、心と心を深いところで触れ合い、
それでいて人のためになるような、そんなことがどうやったらできるだろう。
それが今の自分の課題でもあり、この人生の課題でもあるのかもしれない。


↓ランキング参加中、ぽちっと清き1票!!。
b



今年もあと2ヶ月半-foursquare-

Photo:Koki Yamashita with 三脚
Photo:Koki Yamashita 黒部ダム

今年も後二ヶ月半しかないことに気づく。
去年の今頃は、リストラされた人や、地方から出稼ぎに来ている
人たちと、倉庫や工場で汗まみれになって働いていた。

全財産を使ってインドに行ったことのツケをしっかりと
払わされたのだった。30代も半ばに近づいているにも関わらず、
感情や勢いに任せて行動したことを、恥じてはいない。
あれは貴重な体験だったし、価値はあった。

しかし、それはそれで。行き先の見えない状態が続き、
今までにない重い不安を感じていた。会いたい人にもなかなか会えず、
朝から晩まで、意識が遠のくほどに働かなければならなかった。

こうやって振り返っている今、行き先はまだ見えない。
生きることは魂を磨くことだと、そう言い切れても、
それは哲学になったとしても、それで米が買えるわけではない。
電気やガスも使わずに、自給自足で暮らしていない限り、
私たちは最低限の貨幣を稼ぐ必要がある。

今年の4月から就職したことにより、その環境が急激に変わった。
金銭的な心配がほとんどなくなったその代償に、
絵を描く時間と気力がなくなった。今年4月以降に作成した作品は、
言ってみれば、それ以前の作品のコラージュだ。

自分にとって、創作意欲というのはその程度のものだ。
常に創造的でいられる人が羨ましくもあるけれど、
魂を磨く為ならば、その方法はなんだって良いのだ。
とにかく、目の前にあることから逃げずに、向き合う。
それは変わらない。

つづく



On the way back home -足下を見つめ直し-

Manchester
Manchester 2006

これからどこへ向かうの?
と友人に聞かれ、家に帰るよ。
とはぐらかして答えたけれど。
まんざら、間違いじゃない。

芸術だ音楽だ、仕事だ恋愛だ。と言っているけれど、
いつか自分たちは、帰るべきところに帰るのだ。

もう一度、足下を見つめ直して、
しっかりと家路につくとします。

↓ランキング参加中、ぽちっと清き1票!!。
b

限界を越えて

Madrid
2008 Madrid


最近、ライヴペインティングはやらないのか?と
聞かれることがあり、もちろん、やる気はあるのだけれど。
やはり場所の問題がある。

スペインでのあの環境を、日本に求めるのは無理もあるだろう。
あの世界的にも知られるフェス"SONAR"を運営するスタッフの、
その準備の段取りとアーティストの扱いはプロフェッショナルだった。
その上、オーディエンスのテンションも高いから、
当然アーティストのテンションは上がる。
欧州のアーティストは、そういう環境で
個々の限界を、一歩でも二歩でも先へとのばしていく。

しかし、今は日本にいるわけで、ここの環境でやるしかないし、
自分でその限界を越えていかなければならない。


↓ランキング参加中、ぽちっと清き1票!!。
b

もっと展示する機会を -会期延長-

w are u -White Elephant-

告知していたように、昨晩はREDonePRESSによる
プリントショーのオープニングパーティーだった。
たくさんの人がそこには来ていて、ライヴペインティングや、
酒と会話を楽しんでいた。

金曜日だというのに、いつもの仲間以外にも、
久々に会う友人たちも来てくれていて、
あのような場なので、落ち着いて話すことはできないのが残念だったけれど、
とても嬉しくで、心から感謝している。

また、作品を展示してみて、今後の課題に気づくことができた。
それは、いつも作品だけの課題ではなく、自分自身の人間としての課題に
繋がる。そういう意味でもあのように展示をする機会というのは
もっと必要なのだろう。

会期:2010 年10 月1 日( 金)~10 月8 日(金) 
時間:11:00~19:00
会場:COMMON 東京都渋谷区神宮前5-11-1 2F(cafe dining HOME 2F)
主催:RED one PRESS
協賛:サンタフェ ナチュラルタバコ ジャパン株式会社

□参加アーティスト A to Z
buna / CHO-CHAN / DISKAH a.k.a. DEE / Dragon76 / FANTASISTA UTAMARO /
Gravityfree / imaone /JONJON GREEN / Jun Inoue / JUN KANEKO / Kansuke Akaike /
KEN NAGAHARA / KLEPTOMANIAC / Koichiro Takagi / MHAK / Mon (DOPPEL) /
MOZYSKEY / Naomi KAZAMA / NOVOL / POPY OIL / Rei / Ryo Matsuoka / Ryuichi Ogino /
SAL / SEN / Shizentomotel / SHOHEI TAKASAKI / Shun Kawakami / SUIKO / SYUNOVEN /
Tadaomi Shibuya / Takahiro Hida / Takao Suzuki / TENGA / TOSHIKAZU NOZAKA /
TWOONE / USUGROW / WASHIO TOMOYUKI  and more!!


↓ランキング参加中、ぽちっと清き1票!!。
b