デモについて | +screaming at the sky+

デモについて

Live art session
2008 photo:Koki Yamashita

高円寺駅の改札を出て、デモ隊を前にしたとき、
正直、引き返しそうになった。
デモに参加するのは初めてじゃなかったし、
その意義もわかっていた。

ただ、あの虚しさを味わうのが嫌だった。
条例によってズタズタにされるあの感覚と、
この国の民主主義が機能していないことを
あらためて知ることにもうんざりしていた。

そして、表現者としてその表現の仕方が
自分らしいものなのか?という自問がわき上がった。

結局、自分はその列に加わることは無く、
歩道をデモ隊と並んで歩いた。
警察に管理されたくなかったし、
シュプレヒコールもあげたくなかった。
だから、黙々と歩いた。

そこにいた人たちの怒りや不安に、
吐き気がしてきて、東高円寺の駅へと離脱。

今の自分には、怒りや不安を表現することに葛藤が生じてしまう。
それでは、何を? どんな方法で?

その答えが見つからない限り、
今後もデモには参加するだろう。
黙っているということは、あちら側にまわることになる。